いかに「負けない」か、いかにリラックスするかと考えることで身体のパフォーマンスも生産性も違ってくる仕組み
ネガティブなときは免疫力も下がっている?!
質問者: どうも、石川コーチ(以下より石川と表記)。よろしくお願いします。
石川: よろしく。
質問者: 今日は「コーチングと身体について」お聞きします。自分の身体にそこまで気を配っているかと考えてみると、私は配っていません(笑)
質問者: 特に、コーチングについて知れば知るほど「(コーチング)用語」「理論」等に意識が向かいがちな方も多いと思います。
石川: ほう。
質問者: そうなると物理的な、「身体を動かす」「身体をほぐす」ことがおろそかになります。「身体を柔らかく保つ」ことと「コーチング」の関連性について、石川コーチの解説をお聞きしたいです。
石川: なるほど、わかりました。心と身体は一緒です。「心身相関」と言います。心が病を感じれば、本当に物理的にも病になる。
石川: これを論理的に考えていくこともできます。「ネガティブで無気力な状態で、ちっとも眠れない」とき、免疫力は確実に落ちています。その結果、身体面に不調が生じるのです。
質問者: 確かに関係ありますね。
石川: 例えば「思考の抽象度を上げて、リラックスして考える」ことは、「身体も物理的にリラックスして」いないとできません。
質問者: ああ、なるほど。
石川: ですから、「物理的に」とか「精神的に」とか、分けて考えることって本来できないのですよ。
質問者: 心も身体も、お互いに影響しあっているのですね。
なぜ苫米地式コーチングでは古武術を取り入れるのか
石川: そうそう、つながっているのです。質問者さんは以前、「苫米地式コーチングではなぜ古武術を取り入れているのか」について話を聞きたいと仰っていましたね。
質問者: はい、不思議だなと思いまして。
石川: 苫米地式コーチングでしか(古武術を)やらないのかもしれません(笑)しかしひとつ言えるのは、古武術を行うことで「悩みと取っ組み合わない」感覚を身に着けるのです。守秘義務があるので詳しくは語れませんが。
質問者: 悩みと取っ組み合わない、ですか。
石川: そう。同じ抽象度のレベル同士だと、確実に矛盾や衝突が起きます。例えば「動物」という抽象度の中の、さらに「犬」と「猫」という抽象度があります。「猫」と「犬」だと、相反しませんか?
質問者: はい。
石川: 同じ抽象度だと、相反するし矛盾が生じるし、衝突が起きるわけです。
質問者: 確かに、例えば腕相撲とか、物理的に力をぶつけ合う競技ですね。
石川: そうです。これは会社経営のケースにも言えることです。社長が考える抽象度と、社員が考える抽象度は違います。よく、社員の中で派閥争いになったりしますね。
質問者: 派閥争い、けっこう聞きますね。
石川: それはお互いに同じ抽象度で、意見が割れているから起きるのです。社長の抽象度で考えたら、会社のためになる考えを採用するだけです。
石川: 古武術も同じことで、「(相手と)力いっぱい取っ組み合ってはいけない」のです。
質問者: 自分の中の、古武術に対してのイメージと違います。取っ組み合わないとは。
石川: いかに力まず、取っ組み合わず負けないか、なのです。勝つよりも負けない、という方がより正しいかもしれません。
質問者: なるほど・・・。
石川: サラッとかわし、抽象度の高いところから働きかけて、相手を制する。こういった感覚を(古武術を通して)磨くのですね。
質問者: 多くの人が抱く「格闘」等のイメージとはだいぶ違いますね。
石川: もちろん「格闘技」だって、競技として楽しめばいいんです。
心からリラックスすれば思考も身体も軽くなる、
質問者: いかに組み合わないか、抽象度を高く働きかけていくか、ですか。
石川: 「(サラッとかわして)でも、負けないよ」という感覚です。
質問者: 例えば気功とかも、そんなイメージですか。
石川: そうですね。
石川: 「いかにリラックスして、抽象度の高い働きかけをするか」を考えていくと、自然と身体の使い方も、先に述べたようになります。
質問者: よりスムーズになっていくと。
石川: はい。
質問者: 「いかにより多く身体を(物理的に)動かすか」という風にばかり考えていたので、イメージを覆されました。石川コーチ、今回もお話ありがとうございました。
石川: はい、ありがとうございました。
話の聴き手並びに文章の書き起こし担当:武田悠太
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いつもお読みいただき、ありがとうございます。