【部下へのコーチング法】「やりたいことだとは思うけど、怖くてなかなか一歩踏み出せない…」という人へのプロコーチが行うアドバイスの仕方
本日も、パーソナルコーチ石川直樹と質問者の対話形式でゴール達成のためのマインドの使い方に関するコンテンツをお届けします。
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コンフォートゾーンの揺り戻しとは
自分のやりたい世界を思い浮かべたり、憧れの人と会ったり、ビジネスセミナーへ行ったりした後に気分が高揚し、その直後は仕事が捗ったり、調子が良くなったりします。
しかし数日後には情熱とかやる気が消え失せて、それまで高揚していた気分も冷めます。
こんな経験をしたこと、あなたもありませんか?
これは、現状維持を本能とする無意識の作用です。無意識の作用ですから、ある意味当然なのです。一時的にしかやる気になれない自分を責める必要はありません。
こうした現状へのコンフォートゾーンの揺り戻しは真っ向から取っ組み合うのではなく、上手く利用してあげれば味方に付けることができます。
今回の記事は、こうした現状へのコンフォートゾーンへの揺り戻しへの対処法と、アドバイスの仕方についてです。
現状へのコンフォートゾーンへの揺り戻しへの対処法とは
質問者: コンフォートゾーンの揺り戻しがおきた場合の対処方法についてお聞きしたいです。この世界に行きたい!という世界に触れたことでゴールが一気に上がり、これまでなかなか手がつけられなかった料理や、部屋の掃除を自然にやって気分よく過ごしていたのですが、3日くらい経ってだんだんしんどくなってきました。
質問者: その状態がコンフォートゾーンの揺り戻しだとわかっていたのですが、なかなか戻れなくて・・・。今回は最終的には戻れたのですが、そういう時はどう対処したら良いか教えてください。
石川: その時はどうやって対処されたのですか?
質問者: もう一度、行きたい世界(ゴール)を思い出し、その臨場感を味わいました。ただ、停滞していた時も同じように、ゴールを思い出していたのですが、戻れませんでした。最終的に、怖いけれど、一歩踏み出したおかげで戻れたと思っていますが、以前だったら怖いからやめておこうとそのままズルズル戻っていたと思います。
石川: では、質問者さんにとってコンフォートゾーンの揺り戻しが起きた時の対処方法は、普段怖くてできないという一歩を踏み出すこと?
質問者: そうですね。一歩踏み出せたことですね。ただ、それを他の人に伝えた時には、やっぱり「怖い怖い」となっておられます。私は最終的に先の未来まで見据えた時に怖さよりもwant toが勝ったので超えられましたが、超えられない方に関してはどうすれば良いでしょうか?
石川: 質問者さんの場合は、マインドの使い方がわかっていたから踏み出せたのでしょうか?それとも行き先(ゴール)がめちゃくちゃ魅力的だったから?
質問者: 両方だと思います。
石川: 行き先(ゴール)の臨場感を高めることは常にしていたのですよね?
質問者: はい。ただ最終的にはマインドの使い方を知っていたから一歩踏み出せたと思います。
石川: それは部下の方には伝えられたのですか?
質問者: まだ伝えていません。どう伝えたらいいのだろう?と思っていました。
マインドの使い方や仕組みをレクチャーしても良い
石川: 一般的な意味で、コーチングとティーチングがあると思いますが、知識を与えること(ティーチング)もしていいのですよ。知識は無いよりあった方がいいじゃないですか?
石川: だから、マインドの使い方に対して、コンフォートゾーンが揺り戻された時には、それは無意識の働きだから、そういう時はゴールを意識して一歩踏み出したらいいというふうに、マインドの使い方をレクチャーしても大丈夫です。それで希望が見いだせるのであれば。
質問者: レクチャーしたら、やってみようという人と、それでも怖いと思う人がいると思うのですが・・・
石川: 「怖い怖い」と言っている人は、必ずしも今すぐ必要じゃなかったりする場合もあります。
コーチングでは、自分(コーチ)の価値観を押し付けずにエフィカシーをひたすら上げる
質問者: ということは、一歩踏み出すことが必ずしも良いというわけでは無いのですね!
石川: 一歩踏み出したらいいのにというのは自分の価値観じゃないですか?
質問者: そうですね。
石川: そういう時は、ひたすらその方のエフィカシーを上げて待つこと。
石川: 「やりたいのなら踏み出せばいいし、やりたくないのなら踏み出す必要はない。どちらでもいいし、それはあなたの選択の自由なんだけど、どちらにしろあなたは何でもできるんだよ」という態度でいればいいのです。
質問者: 一歩踏み出さないことが、その方にとってのwant to であるかどうかの見極め方を教えてください。
石川: 何らかの行動をしていなければ、本当にやりたいことではないか、エフィカシーがまだそのレベルじゃないという段階。別に見極めなくても、「どちらにしろあなたはすごいんだよ」ってエフィカシーを上げていけば、結局何でもやっちゃう。踏み出すことがいいとも限らない。コーチングはコーチの価値観を押し付けないのです。
質問者: 結果を焦りすぎていたと思います。お相手の方のプロセスを信じてエフィカシーを上げることに注力したいと思います。
本日もお読みいただきありがとうございました。
聴き手(質問者)と文章の書き起こし担当:宮野明子