「痩せたい…」と思っても痩せられないのはなぜか?認知科学的に考えてみた
こんにちは。久しぶりの対話形式での更新です。今回は、「ダメだとは分かっていても食べ過ぎてしまう」という時のマインドの使い方についてです。
「なかなか痩せられない」のはなぜか?
質問者: 石川コーチ(以下より石川と表記)、こんにちは。先日、友人たちと話をしていました。私を含めてその場の全員、同じようなことで悩んでいたので、驚きました。
石川 : ははは(笑)同じだったんですか。
質問者: はい。みんなして「つい、いろんなものを食べ過ぎてしまう」、という話になりまして。
石川 : (笑)
質問者: けっこう切実な話です(笑)そこから、「なかなか痩せられない」のはなぜかと思いました。
質問者: 友人のひとりが「つい間食してしまう」と言います。別の友人は「一食当たりに多く食べてしまう」みたいです。私は私で、食べ過ぎたときは運動するようにしています。でも、いまいち(運動が)続かなくて。
石川 : なるほど。
質問者: どうやったら、効果的に痩せられるんでしょうか?
石川 : 「痩せたいのはなぜか?」と考えていくと、その根源的な理由として「モテたい」ということに行き着くのは本当に多いです。
別に直接は、そう思っていないかもしれませんが、いわゆる承認欲求ですね。(誰かから)認められたい、という願望が、人間にはありますから。
質問者: 承認欲求ですか。
石川 : そこにつながることが、凄く多いです。
質問者: 承認欲求というと、「他人から見た自分」という視点で考えていることになりませんか?
石川 : そうそう。「他人から見た自分」の視点です。例えば、「世界に自分ひとりだけしかいない」、と仮定してみてください。そしたら別に、太っていてもよくないですか?(笑)
質問者: (笑)
石川 : (世界に自分ひとりだけしかいないなら)食べ過ぎてもよくないですか?寿命が長い方がいいのかどうかはわかりませんが、寿命という強力なトリガーがあったら、自制はしますよね。
質問者: はい。
石川 : その(自制をするための)強力な動機が、まだ明確ではないのではありませんか?
質問者: 確かにそうですね、不明確です。
石川 : 例えば、質問者さんが渋谷を歩いていたとします。ある人から「ちょっと、○○という雑誌のモデルをやりませんか?」と声をかけられる。スカウトをされます。
「三か月後にオーディションを開催します、どうですか?」と言われます。仮に質問者さんのやりたいことが、ファッションモデルだとしたら、どうしますか?
質問者: ああ、もしそうなら、「ヤバい、とにかく動いて痩せないと」と思います。
「やらなきゃヤバい!」という明確な理由をつくる
石川 : そうそう(笑)急にトレーニングジムに通いだすかもしれませんし、筋力をつけるための食事メニューを考えるかもしれません。
質問者: トレーニングについての専門的な知識がなくても、すぐに帰宅して腹筋をやり始めるかもしれないです(笑)
石川 : そうそう。「(やらないと)ヤバい!」という感じです。エステに通ったりするかもしれません。
質問者: なるほど、わかりやすい例でした。
石川 : 例えば「手だけ写るモデル」っていますよね、ハンドモデルの人たち。こういう人たちは、(自分の手を)凄く手厚くケアしているらしいです。気温が高く暑いときでも、(日焼けしないように)手袋をしたりして。保湿のためのケアもします。
質問者: 凄いですね。
石川 : その(ハンドモデルの)人たちは、仕事を失っては困るから、いろいろやるわけです。でも多くの人たちは、「痩せたいな」ということで悩みつつも、別に痩せなくても、それほど困りはしませんよね。
質問者: はい。
石川 : つまりその、「(痩せたいと思いつつも)別に痩せなくても困らない」状態が、コンフォートゾーンになってしまっているのです。
質問者: 別に痩せなくても困らない、という状態なのですね。
石川 : そうです。
質問者: 納得しました。自分のケースを考えてみても、石川コーチの話の通りです。
石川 : あと、少し前に「少食にすれば、癌は治る」みたいな内容の情報が、出回っていました。そういった内容関連の本を読みました。それで私が、実感を持って理解したのは「ああ、朝食は食べてはいけないんだ」ということ。「食べ過ぎはいけないな」と思いました。
石川 : こういった内容についてはいろいろな説がありますが、「栄養を取り過ぎているから、生活習慣病になる」という説もあります。それを考えると、「自分は(このまま)食べ過ぎていると、何年か後に最悪の場合、癌になって死ぬ」と。それを実感を持って理解した瞬間に、私は一日につき、一食の生活にしました。三食は食べていません。
質問者: なるほど。
石川 : これは、(少食や、栄養の取り過ぎについて等の)情報を知ったから、危機感を覚えることができるのです。
質問者: 石川コーチの説明は、自分の状況にも当てはまります。私は映画を観るのが大好きです。例えば「五キロ痩せたら、好きな映画を百本観る権利をもらえる」という状況になったとしたら、あっという間に痩せようとすると思います(笑)
自分で自分のマインドを使うこと
石川 : いいですね、それ。
質問者: コーチングの観点から考えて、あまりよくないのかもしれませんが、「痩せたい」というより「映画百本観たい」方が目的ですね(笑)
石川 : なるほど。そういう、一種の「絶賛○○キャンペーン期間中!」のような、イベント期間みたいなものを、自分で作ってみてもいいかもしれません。
質問者: とりあえずの(仮の)ゴールとして、自分を奮い立たせるような感じですか?
石川 : そうそう。それは、「自分で自分のマインドを使っている」ということです。やり方として、上手ですよ。
質問者: そうですね、自分で(何を仮のゴールにするかを)決めていいんですもんね。
石川 : はい。あと、何か没頭することがあれば、寝食を忘れますよね。「つい間食してしまう」という人は、何か没頭できることをやるといいと思います。無理にこじつけるよりも、自然な動機が良いです。
石川 : 「頭にある糖分がなくなると、頭が働かなくなる」と言われていますが、人間は脂肪から、ケトン体という糖分を作ることができますから。
質問者: わかりやすいお話でした、ありがとうございました。
石川 : はい、ありがとうございました。
話の聴き手、並びに文章の書き起こし担当:武田悠太
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